大型犬や小型犬など大きさに限らず愛犬が飼い主さんにくっついて寝るといった光景は、よく目にしますよね。愛犬が飼い主に体をくっつけて眠るのはとても可愛らい光景で、ついつい写真に収めてしまいませんか。
犬は人よりも体温が高いため飼い主が暖かいと感じることもあり、愛犬と一緒の布団で眠っているという飼い主も多いのではないでしょうか。
本記事では、「どうして愛犬は飼い主に体をくっつけて眠るのか」理由をいくつかご紹介します。
目次 -INDEX-
犬がくっついて寝る理由とは?
愛犬が、飼い主さんにくっついて寝るのはいくつか理由があります。愛犬が快適に感じる環境や犬の本能・性格など、人と一緒に寝る理由はさまざまです。
本項目では、愛犬が飼い主にくっついて寝る理由を調べてみましたのでくわしく紹介していきます。
- 身を守りたいという本能が残っている
- 飼い主にくっついて寝ることで安心して眠れるから
- 飼い主に感謝の心を伝えている
- 飼い主に甘えたい性格をしている
- 飼い主が寝ている場所が快適と思っているから
身を守りたいという本能が残っている
犬は古くは群れを作って生活していたことから、社会性のある動物として知られています。もともと群れで生活していた犬は、仲間と身体を寄せ合って寝ることで自分達の身を守る習性があります。
信頼している飼い主を安心できる存在として認識しているからこそ、自分の身を守る本能として飼い主にくっついて寝ることがあるのです。
飼い主にくっついて寝ることで安心して眠れるから
犬は群れで生活していた動物ですので、外敵や寒さから身を守るために仲間とくっついて寝る習性があります。犬が家庭内で飼い主を群れのリーダーとして認識している場合、リーダーの側で寝ることが自分にとっては安心するからだとも言われています。
とくに、飼い主と犬の間にしっかりとした信頼関係が構築されていると、安心感を求めて飼い主にくっついて眠る犬が多いといえるでしょう。
愛犬が「分離不安症」の可能性があるため注意が必要
「分離不安症」は犬の不安障害のひとつで、飼い主が犬から離れると極度に不安を感じ、鳴き続けたりものを破壊するなどの問題行動を引き起こしてしまう状態のことです。長時間の留守番、居住環境の変化によって引き起こされます。
分離不安症の犬は、飼い主が近くにいないと極端な不安を感じるので、飼い主にくっついて寝たり、飼い主の後追いをするといった行動をとります。
犬がくっついて寝るときには、「分離不安症」の症状があるかを注意深く観察しましょう。
飼い主に感謝の心を伝えている
犬は、身の回りの世話をしてくれる飼い主に対して、信頼したり感謝の気持ちを抱くと言われています。
食事や排泄後のトイレの掃除・散歩など身の回りの世話をしてくれる飼い主に対しての感謝の気持ちや愛情を伝える手段として、飼い主にくっついて寝るという犬も多いといえます。
人間の言葉を話せない犬ならではの、「感謝の気持ち」の伝え方とも言えます。飼い主にくっついて寝るという行動は、「愛情深い」「優しい」性格の犬に多いようです。
飼い主に甘えたい性格をしている
甘えん坊の性格の犬は、「飼い主さんに甘えたい」という欲求から飼い主にくっついて眠る犬が多いといえるでしょう。飼い主さんにくっついて寝ることで、大好きな飼い主さんの体温や匂いなどをより近くで感じ取ることで安心したり満足感を得ると言われています。
とくに、甘えん坊の性格はメス犬に多い傾向があり、犬種としてはヨークシャテリアやトイプードルといった小型犬に多いですね。大型犬では、バーニーズマウンテンドッグやレトリーバー種が甘えん坊な性格と言われています。
飼い主が寝ている場所が快適と思っているから
犬は、人間同様ふかふかと柔らかくて寝心地の良いものを好みます。
飼い主が寝ている場所で寝る犬は、長時間寝ていても体が痛くなりにくい・ふかふかとした素材である・自分が寝ている犬用ベッドよりも大きくて広いことが快適なのでしょう。
そのうえ、飼い主の寝ている布団は、大好きな飼い主の匂いが布団にしみついていることから、安心でき自分の布団より快適に眠れるということが犬にとっては大きな理由のようです。
愛犬がくっついて寝る場所でわかる「犬の気持ち」
愛犬が飼い主さんにくっついて寝る場合、くっついて寝る場所によって愛犬と飼い主さんとの関係性が分かると言われています。飼い主さんに対して愛犬がどのような感情を抱いているのか、どのような関係性を築いているのかということは飼い主さんとしても気になりますよね。
本項目では、愛犬がどのようにくっついて寝るかによって、愛犬の気持ちがどう反映されているのかを紹介します。
愛犬が足元や足の間で寝るときの気持ち
一緒に寝る際に愛犬が、いつも自分の足元で丸くなって寝るという場合や足にあごを乗せて寝ることはよく見られる光景ですよね。
犬が飼い主の足元で寝ることは、犬がもともと群れで生活していた動物であることからも由来しています。リーダーとして認識している飼い主の足元で寝ることによって、いつでも飼い主の指示に従うことができるという忠誠心の表れでもあるようです。
愛犬が枕元や顔の近くで寝るときの気持ち
枕元で愛犬が寝る場合の理由は、大きくふたつです。
ひとつは、犬が枕などの寝具を気に入っているという理由です。ただ飼い主が枕を使おうとすると、飼い主に対して怒るようであれば主従関係を間違って認識している可能性があります。
もうひとつは、「飼い主さんの寝相が悪い」という場合です。犬は、自分が蹴られたりベッドから落ちにくい枕元を選ぶというわけ。
たとえ飼い主さんの寝相悪さに自分が蹴られても、「飼い主さんの近くにいたい」という飼い主さんに対しての強い信頼感の表れとも言えますね。
愛犬が背中にくっついて寝るときの気持ち
愛犬が飼い主さんの背中にくっついて寝る場合は、大好きな飼い主さんの匂いや体温を直に感じ取ることができるためと言われています。
飼い主さんの体温や匂いは、愛犬にとって安心できるものであり「リラックスしたい」「安心したい」という気持ちのときに飼い主さんの背中にくっついて寝る犬が多いです。
背中にくっついて寝るという愛犬の行動は、飼い主さんを信頼し自分にとって安心できる存在として認識しているからこその行動と言えます。
愛犬がお腹の上で寝るときの気持ち
愛犬がお腹の上で寝る時には、不安や恐怖を感じているため「安心したい」という理由や「寒い」、「甘えたい」という気持ちだと言われています。
犬が甘えん坊な性格の場合、お腹の上で寝ると飼い主に声をかけられたり撫でられたりするため、「ここにいれば構ってもらえる」と学習している場合もあります。
また寒がりな犬種であったり寒い季節だと、飼い主のお腹の上は体温を直に感じられる暖かい場所なため、お腹の上で寝たがることもあります。
愛犬が腕枕をして寝るときの気持ち
愛犬が飼い主さんの腕枕で寝たがるときは、「甘えたい」「安心したい」という気持ちであることが考えられます。ヨークシャテリアやミニチュアダックスフンドといった小型犬に多く、自分が信頼している飼い主さんと密着していることが、安心感につながるという理由があります。
しかし、単に腕枕を好む事とは異なり、極端に飼い主の後追いをしたり離れると鳴くという場合には「分離不安症」の可能性もあるので注意が必要です。
飼い主の膝の上で寝るときの気持ち
愛犬が膝の上で寝たがる場合は、「甘えたい」「撫でてほしい」という気持ちであると言われています。飼い主さんも可愛いあまり、いつも以上に甘えさせてしまいますよね。
ですが、「甘えたい」という気持ちから膝の上で寝ていることもあれば、「自分は飼い主と同じ立場」と認識している可能性もあります。
もし、膝の上で寝ている犬を起こした際に唸る・噛むといった行動があるときは、しつけの見直しが必要です。
犬の寝方でわかる犬の気持ち
寝ている愛犬を見ていると、丸くなっていたり仰向けになっていたりさまざまな姿勢で寝ていることが多いですよね。中には、とてもユニークな寝相で寝ている愛犬を目にすることも。
飼い主さんとしては、愛犬の寝相で「どんな気持ちなんだろう」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本項目では、犬の気持ちがどのように寝相に反映されているのかについて紹介します。
- 犬が伏せの状態で寝てるときの気持ち
- 犬が上を向いて寝てるときの気持ち
- 犬が丸くなって手足を寝てるときの気持ち
- 犬が横を向いて寝てるときの気持ち
- 犬がリビングで寝てるときの気持ち
- 飼い主から少し離れて寝てるときの気持ち
犬が伏せの状態で寝てるときの気持ち
愛犬が「伏せ」の状態で寝ている時は、熟睡しておらずすぐに動けるように警戒していることが多いといえます。慣れない場所や初めて会う人がいる場合など、犬にとって安心しきれない環境のときに伏せの姿勢で寝ると考えられています。
一方で、「かまってほしい」「遊んでほしい」といった気持ちのときにも伏せたまま寝ることがあり、いつでも飼い主さんと遊べるように寝ながら待っているという場合もあります。
犬があおむけで寝てるときの気持ち
愛犬があおむけで寝ているときは、急所であるお腹を出していることから「安心しきって眠っている」という状態です。「へそ天」といわれる姿勢でとくに眠りが深い子犬の時期に多いですが、「へそ天」で寝る犬の性格としては「楽天家」「マイペース」であるといえるでしょう。
また夏場に仰向けで寝ている場合は、「部屋の温度が暑い」と感じて仰向けで寝ていることもあるので室内の温度や湿度に気を配ってあげましょう。
犬が丸くなって手足を隠して寝てるときの気持ち
犬が丸くなり手足を隠している態勢は、寝るときに犬がとる基本的な姿勢です。お腹などの急所を守る姿勢で緊張しているときに多く見られ、「神経質」「怖がり」といった性格の犬に多い寝相です。
身体の体温を逃さないようにしている寝方でもあるため、犬の性格に関わらず寒さを感じて暖をとるためにこのような姿勢で寝る場合もあります。犬が丸くなって手足を隠して寝ているときには、震えていないか・室内温度は低くないかを見てあげましょう。
犬が横を向いて寝てるときの気持ち
犬が横を向いて寝るのは一般的な寝方で、リラックスしているときの寝相です。とくに足を放り出して横向きになっているときは、脱力しきっていて犬にとっても楽な姿勢なのです。
横を向いた姿勢で寝ている場合、犬はリラックスして眠っている状態で熟睡していたり夢を見る犬も少なくありません。
ただ、犬が横向きで寝ているときは暑さを感じている場合もあるので、室内温度に注意してあげましょう。
犬がリビングで寝てるときの気持ち
犬がリビングで寝てるときは、「安心している」という気持ちで寝ていることが多いです。犬にとってのリビングは信頼している飼い主さんがいる場所であり、いつも自分が過ごしている「自分の居場所」だと認識していることから、犬は「自分が安心できる場所」と感じています。
愛犬がリビングで寝る場合夜遅い時間帯はリビングの明かりを少し弱くするなどして、愛犬が眠りやすい環境を作ることが大切です。
飼い主から少し離れて寝てるときの気持ち
愛犬が飼い主さんから少し離れた場所で寝たがる場合、寝ている場所が「お気に入りの場所」であったり「ほかに気になることがある」という気持ちであることが多いです。
犬は寝床を決めるときに「寝たい環境」を最優先に場所を決めますので、日向ぼっこをしたいときは日当たりを選び、甘えたいときは飼い主さんの足元を選びます。
慣れた環境なのに犬が自分から離れた場所で寝ているといった場合でも、決して嫌われているという訳ではありませんので安心してください。
愛犬とくっついて寝るときに気を付けること
愛犬とくっついて一緒に寝る際は、愛犬の安全面や飼い主との関係性が変化しないよう注意が必要です。
寝る前にタバコを吸う・お香やアロマを使用するという場合、犬は強い匂いを苦手とするため気をつけましょう。また、観葉植物などは、犬にとって猛毒であるものも多いので極力置かないようにすることが大切です。
子犬や若い年齢の犬と一緒に寝る場合は、まずしつけで主従関係をしっかりと認識させることが必要です。
犬がくっついて寝るときの気持ちを知ることが大切
愛犬と一緒に寝ていると、愛犬の温もりや可愛い仕草に癒されたりと飼い主にとっても良いメリットがありますね。愛犬と一緒に寝る際は、愛犬にとって安全な環境作りやしつけによって、主従関係をはっきりとさせることが愛犬と飼い主の双方にとって大切になってきます。
犬とくっついて寝るときは、愛犬には定期的にシャンプーやブラッシングをしてあげる・犬にとって危険なものは近くに置かない・寝室の掃除をこまめに行うといった環境づくりが必要です。
必要な環境整備やしつけを行ったうえで、愛犬がくっついて寝るときの気持ちを考えることが大切です。愛犬がくっついて寝るときの気持ちを理解し、楽しく快適な毎日を過ごしましょう。