トイプードルのかわいらしい見た目と、人懐っこい性格から飼ってみたいと思う方や、すでに飼っているという方も多くいるかと思います。
本記事では、大切な家族となるトイプードルの寿命や、長く一緒に過ごすために飼い主が知っておくべき必要なことをまとめております。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
目次 -INDEX-
トイプードルの平均寿命は?
トイプードルは、寿命が比較的長く平均で15.3歳になります。犬全体での平均寿命が14.1歳ですので、トイプードルは長生きしやすい犬種といえるでしょう。
しかし、飼い主がどのような飼い方をするかによって、寿命の長さは大きく異なってきます。長生きしやすいトイプードルであっても、適していない環境であれば平均寿命まで生きられないことも十分に考えられます。
犬種ごと、それぞれに適した環境があります。大切な愛犬に長生きしてもらうためにも、飼い主が正しい飼育知識を身につける事がとても重要となります。
トイプードルが長生きするための秘訣は?
トイプードルは小型犬の中ではとても活発的で、寿命も平均的に長い犬種です。ですが、日々の生活が悪影響なものであれば、体調を崩しやすく病気にもかかりやすい体になってしまいます。
トイプードルが長生きするためには、心身ともに健康でいられる生活習慣が必要です。
- 秘訣①ストレスを与えない環境作り
- 秘訣②良質な食事を与える
- 秘訣③しっかり運動させる
- 秘訣④肥満を防止する
- 秘訣⑤健康診断を受ける
秘訣①ストレスを与えない環境作り
犬にとってストレスは、寿命にも影響をあたえる大きな原因のひとつです。トイプードルはとても賢く、人の感情にも敏感だといわれています。そのため、トイプードルにとって飼い主とのスキンシップは、ストレスを左右する大切なものになります。
しつけをする事はもちろん必要ですが、遊んであげたりブラッシングをしてあげたりして、寂しさを与えないことがストレスの軽減につながります。
また、体温調整が苦手な特徴もあるので、お部屋の温度などもにも配慮することでストレスをためない生活を送ることができるでしょう。
秘訣②良質な食事を与える
トイプードルに限ったことではありませんが、愛犬の健康維持において食事の管理はもっとも重要なことといえます。
与える食事の原材料に気遣うことはもちろんですが、消化に良いものを選んであげることが理想的です。消化の悪いものですと、内臓に負担がかかり疲れやすい体になってしまい、免疫力の低下に繋がります。
ドックフードを選ぶ際には、脂質の少ない赤身肉やお魚を使用しており、消化を助ける酵素や乳酸菌なども含まれているものがおすすめです。愛犬が長く健康でいられるよう、食事管理を心がけましょう。
秘訣③しっかり運動させる
トイプードルは好奇心旺盛で活発的な性格ですので、家の中だけでは運動不足になってしまいます。
犬全般にいえることですが、運動不足は大きなストレスとなり寿命を縮める原因にもなってしまいます。トイプードルの場合、1日に2回の散歩が必要といわれており、1回につき15分〜30分程度が目安となります。
トイプードルは、猟犬であったプードルを小型犬に改良した犬種です。かわいらしい見た目ではありますが、猟犬としての気質や習性をしっかりと受け継いでいます。そのため、外での運動もかならず必要になります。
秘訣④肥満を防止する
肥満は寿命を縮めたり、さまざまな病気を引き起こすリスクがあります。
食事の質だけでなく、トイプードルの大きさや年齢にあわせて、適した1日の食事量をしっかりと管理してあげることも必要です。
下記は、1日の食事量の目安となります。
- 生後半年程度まで:130g
- 成犬期:80g〜120g
- シニア期:60g〜100g
成長期に適した食事量を、1日で数回に分けて与えるようにしましょう。犬は人間と違って、食事量を自分でコントロールすることができません。愛犬の健康を維持できるかは、飼い主の管理次第になります。
秘訣⑤健康診断を受ける
比較的に丈夫で長生きしやすいトイプードルですが、病気などにかかってしまうリスクが常にあるのも事実です。
犬は本能的に不調をかくす動物といわれており、飼い主がどれだけ健康に気遣っていても異変などに気づけないことがあります。そのため、定期的に健康診断を受けて健康状態を確認しておくことも重要になります。
健康診断を受けることで、素人には見抜けない異変に気付けたり、病気にかかった場合にも早期発見でき軽症ですむこともあります。また、万が一の場合に備えて、ペット保険への加入も検討しておくと良いでしょう。
トイプードルは何歳からシニア期に入る?
トイプードルの平均寿命からみて、一般的には6〜8歳あたりからがシニア期といわれています。ですが、シニア期に入ったからといって、すぐに老化現象が表れるわけではありません。
小型犬の7歳前後というと、人間でいうところの30代後半〜40代半ばあたりになります。飼い主の目から見ても、まだまだ元気な姿にみえることでしょう。
しかし、シニア期を境に徐々にですが、老化現象が現れるようになります。愛犬がシニア期の年齢になったら、飼い主も相応の考えを心得ておくことが必要です。
トイプードルの老化現象
シニア期に入ってからも成犬期の感覚で接していたら、愛犬も心身ともに疲れてしまいます。
元気に見えても、老化は確実に進んでいきます。老化のサインをを見つけるのも、飼い主の重要な役目のひとつです。そのためには、まずトイプードルに現れる老化現象を知っておくことが必要です。
- 老化現象①睡眠時間が長くなる
- 老化現象②食べる量が減る
- 老化現象③体力の低下
老化現象①睡眠時間が長くなる
トイプードルの老化現象ひとつとして、睡眠時間が長くなることがあげられます。
成犬期のトイプードルの平均睡眠時間は、1日で約14時間程度の睡眠時間になります。しかし、シニア期になり年齢を重ねたトイプードルは、1日に約18時間〜19時間ほどになり、夜だけでなく昼間にも頻繁に眠るようになります。
また、トイプードルは年齢を重ねるごとに寒さにますます弱くなっていきます。1日の大半を寝て過ごすようになるので、冬場などには保温効果の高いドックベットなどを用意してあげると良いでしょう。
老化現象②食べる量が減る
シニア期に入ると、年々食べる量が減っていくことも老化現象として現れます。
以前はよろこんで食べていたものに興味を示さなくなったり、食べ残しが目立つようになったりします。これはわがままや偏食などではなく、年齢により起こる老化現象の現われです。
成犬期と同様の食事メニューですと、強い風味で胸やけを起こしたり、脂分によって下痢をしてしまうこともあります。シニア期に入り食べ残しなどをするようになったら、シニア用のドックフードに切り替えるなどの工夫をし、無理のない食事を与えるようにしましょう。
老化現象③体力の低下
成犬期には活発的なトイプードルですが、老化が進むにつれて体力も低下していきます。睡眠時間が増え運動量が減っていくことから、脚力の低下により歩く速度が遅くなることが初期段階として多くみられます。
また、脚力が低下するとこれまでは平気だった、段差や階段の上り下りを嫌がるようになります。ですが、老化による体力の低下が現れたからといって、散歩の距離を短くしたり回数を減らしたりすると、かえって衰えを促すことになります。老化が進んでも嫌がらない程度に、愛犬のペースにあわせた散歩を続けるようにしましょう。
トイプードルは病気にかかりやすい?
トイプードルが病気にかかりやすいということはなく、むしろ小型犬の中では比較的寿命が長く丈夫な犬種といえます。
数多く存在する様々な犬種にはそれぞれ特徴や体質があり、特性上かかりやすい病気やケガがあります。トイプードルも例外でなく、犬種の特性上かかりやすい病気は存在します。
トイプードルがかかりやすい病気
先にも少し触れていますが、犬種特有の遺伝と先天的な理由からトイプードルがかかりやすい病気がいくつかあります。しかし、事前に症状や対処法を知っておけば、病気の早期発見や初期段階での治療により症状を軽症ですませることにもつながります。
大切な愛犬が病気に苦しむ姿は、家族にとってとても辛いものです。もし、これから紹介する病気の症状が見られた場合には、飼い主としてケアをすることも大切ですが、できる限り早く獣医師に相談をしましょう。
トイプードルがかかりやすい病気は以下になります。
- 外耳炎
- 膝蓋骨脱臼
- クッシング症候群
- てんかん
- 涙やけ
外耳炎
外耳炎とは、耳の中で菌が繁殖することによって炎症を起こす病気です。トイプードルのような耳の垂れた犬種に起こりやすい病気で、耳の中が蒸れやすいことが原因といわれています。
外耳炎を発症すると、耳の中の臭いがきつくなったり、耳を痒がるしぐさをが見られるようになります。定期的に耳掃除をしてあげたり、シャンプーをした後には湿気がこもらないよう、しっかりと毛を乾かしてあげることで予防することができます。
外耳炎は、軽症であれば点耳薬や内服薬での治療ですみますが、ひどくなると複数回の通院が必要になります。
膝蓋骨脱臼
トイプードルなどの小型犬にかかりやすい、間接の病気です。膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)は、膝のお皿が外れてしまう状態で症状が悪化すると腫れて痛みをともないます。
軽症のうちは分かりずらいのですが、ひどくなると足を浮かせたり引きずったりして歩くようになります。膝蓋骨脱臼は一度発症すると、癖になり再発しやすくなるという特徴があります。
愛犬が高い所から飛び降りたりしないように注意をしたり、足の筋力をつけることで予防につながります。症状が重くなった場合には、手術が必要になることもあります。
クッシング症候群
クッシング症候群は、老犬に発症しやすいホルモンの病気です。副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌され、さまざまな症状を引き起こします。
原因としては、脳下垂体に腫瘍ができることといわれています。わかりやすい症状としては、多飲多尿や脱毛、皮膚の黒ずみやお腹の膨れなどがあります。
しかし、症状のどれも老化によるものと思われ、見過ごしてしまうことが多いため注意が必要です。クッシング症候群は発見が難しく、予防法もないため定期的に健康診断などで獣医師の診断を受けておくことが必要です。
てんかん
てんかんは、脳の病気で痙攣の症状をともなう発作を引き起こします。正確なことは解明されていませんが、脳の神経回路の以上により発症するといわれています。
100頭に1頭の割合で発症するといわれ、確立としては非常に高い発症率の病気です。部分発作と全体発作の2種類があり、症状のレベルなどによって治療法方や対処方法も異なります。
もし、愛犬にてんかんの症状がみられたら、できる限り詳細にその時の状態をメモに書き、獣医師に渡しその後の指示を仰ぎましょう。てんかんにも予防法はなく、早期発見には獣医師の診断が必要です。
涙やけ
トイプードルの代表的な病気、涙やけです。
涙やけを発症する原因はいくつかあり、涙の排泄経路に異常がある場合や、角膜の刺激により涙を過剰に分泌してしまう場合があります。どちらの場合にも、目のまわりに涙がたまってしまい、そこに菌が繁殖して目のまわりを赤茶色に変色していきます。
また、上記以外にも、ハウスダストや普段の食事が原因といわれることもあります。定期的に目のまわりを清潔にしてあげることで、涙やけの悪化や発症の予防になります。
もし、目ヤニが多く出ているような場合には、獣医師の診断を受けましょう。
トイプードルは去勢・避妊をすると寿命が延びる?
ここ数年で犬の死亡原因の上位にガンがが含まれており、とくに老犬になると生殖器・乳腺にガンを発症する確率が非常に高くなります。
しかし、発情期を迎える前に去勢・避妊の手術を行うことで、生殖器・乳腺のガン発症率を下げることが期待できるといわれています。死亡リスクの高いガンを予防することで、寿命が延びることにつながります。
また、去勢・避妊手術を受けていない犬よりも、手術を受けた犬の方が長生きと公表している動物病院もあります。費用は高額になりますが、期待がもてるのも確かです。
【まとめ】トイプードルの寿命と病気について徹底解説!
トイプードルは、小型犬の中でも比較的寿命の長い丈夫な犬種です。とはいえ、日ごろから良好なコミュニケーションをとることや、食事や環境などにも配慮をしてストレスや負担を与えないようにすることはかならず必要なことです。飼い主の愛犬に対する心掛けが、なによりの長寿の秘訣となります。
また、トイプードルだからこそのかかりやすい病気もいくつか存在します。普段から体調の異変などに注意しておくことはもちろんですが、大きな病気やケガを未然防ぐためにも定期的に健康診断の受診を行うようにしましょう。