「動物の診療費ってこんなに高いんだ!」「ペット保険に入っていればなあ……」
動物病院でのお会計の時に、このように思ったことはありませんか?
近年ペット保険の種類が多様化し、動物病院でもペット保険の取り扱いが広がっていますが、「ペット保険に入っていても全然補償してくれない」という噂もあります。とりあえずペット保険に入っていれば安心、という訳でもないみたいですね。
今回は、ペット保険の選び方について調べました。おすすめのペット保険5選を紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
目次 -INDEX-
そもそもペット保険とは?
ペット保険とはペット保険会社に保険料を支払うことによって、ペットがケガや病気などで動物病院にかかった場合の治療費の一部を補償してくれる保険のことです。
ペットは人間の公的医療保険のような制度がない為、かかった治療費は全額自己負担となります。突然の病気や怪我で思わぬ高額な治療費がかかってしまうこともあります。
ペット保険に加入していれば、補償額の上限まで治療費の一部を補償してくれるので、飼い主の負担を軽減することができます。
ぺット保険の必要性
コロナ禍でのペットブームやペットの平均寿命の上昇により、ペット保険の必要性は年々高まってきています。
ここからは、なぜペット保険が必要なのか説明します。
犬の平均寿命について
「アニコム家庭どうぶつ白書2022」によると2010年の犬の平均寿命が13.3歳なのに比べて2022年の犬の平均寿命は14.1歳と、ここ10年で0.7歳も平均寿命が延びていることがわかります。
犬ペットを家族と考える人が多くなりペットにかける平均的な医療費が増えたこと、動物医療技術が進化したことが、犬の平均寿命を延ばした要因と考えられます。
「大切な愛犬にもっと長生きをしてほしい」と考える人が増えた結果、動物病院の利用が増え、結果的に平均寿命の上昇に繋がったんですね。
犬の生涯かかる医療費について
「アニコム家庭どうぶつ白書2022」によると、2021年のペットにかけた年間医療費の平均金額は約4万5千円でした。
犬の平均寿命が14.1歳なので単純計算で生涯約63万円が医療費だけでもかかることになります。
ただしケガや病気で手術や入院をした場合は、それだけで20万円~50万円がかかります。
急な病気やケガは人間も動物も付き物なので、万が一に備えてペット保険に入会しておいた方が金銭的にも安心といえるでしょう。
ペットの治療費は自由診療扱いになる
普段人間の病院に通い慣れている方は、ペットを動物病院に連れて行ったときの会計金額に驚いたこともあるのではないでしょうか。
人間と違ってペットの治療費は自由診療扱いになる為、動物病院ごとに料金が設定できるので病院ごとに診察・治療金額にバラつきがあります。
夜間診療をおこなっていたり、設備が整っている大きな動物病院ほど高額になる傾向があります。
ちょっとした検査だけで数万円がかかることも珍しくありません。
金銭的な理由で通える病院を制限してしまうよりも、ペット保険に入会してワンちゃんのためにベストな病院を選びたいですね。
ペット保険で後悔した体験談
ペット保険に入会していれば安心、という訳ではありません。
知名度でなんとなくペット保険を選んでしまったけれど、いざという時にまったく役に立たなかったことも……。
ここではそんなペット保険選びで後悔したエピソードを4つご紹介します。
体験談①治療内容が補償対象にならなかった
うちの子には生まれつき膝蓋骨脱臼(パテラ)があり、頻繁に膝蓋骨が外れて痛そうにしているのが可哀想だったので子犬の頃に手術をしました。
手術費用約40万円をペット保険に請求したところ、膝蓋骨脱臼は保険の対象外だと言われてしまい、ペット保険に加入しているのに全額自己負担で支払いました。
体験談②他の犬や飼い主以外の人に噛みついてしまった
愛犬がドッグランで興奮して他のワンちゃんに噛みついて怪我をさせてしまいました。
もちろんワンちゃんの治療費やお見舞金を支払いましたが、後からペット保険会社によっては交渉事故でも保険金を支払ってくれる会社があったと知りました。
私が入会していたペット保険会社では対応していなかったのでしっかり補償内容を調べてペット保険会社を選べばよかったと後悔しました。
体験談③持病や年齢を理由に加入が認められなかった
今までペット保険に加入していませんでしたが、愛犬が10歳になるのでそろそろ病気に備えてペット保険に加入しようとしたところ「9歳以上からの新規の入会は行っていない」とのことで入会することができませんでした。他の保険会社も新規入会できないか、入会できても高額な月額がかかるとのことで、結局どこにも入会しないままになってしまい、愛犬が大きな病気をしたらどうしようと不安でいっぱいです。
体験談④愛犬がずっと健康でいてくれたので、保険料が無駄になってしまった
万が一のことを考えてペット保険に加入していましたが、愛犬が生涯一度も大きな病気をすることなく寿命で亡くなったので、結局一度もペット保険を利用しませんでした。
愛犬が健康で天寿を全うできたのはもちろん喜ばしい事ですが、高齢だったこともあり、最終的には毎月5,000円近くの保険料を支払っていたので、今思うともう少し安い保険を探せばよかったかな……と少し後悔しています。
【ペット保険で後悔しないために】補償対象にならない治療とは
保険の補償の対象外になる病気は保険会社によって異なります。
補償対象になりにくい治療は、保険に加入するより前に獣医師が診断をしている先天性の病気や、ワクチン接種することによって防止できる感染症、避妊・去勢手術、狂犬病の予防接種などの病気を防ぐことを目的とした治療にかかる費用です。
他にも、災害による傷病や治療を行っていない状態での健康診断、サプリメントなどの健康食品、飼い主が故意にけがをさせた場合も保証対象外になりやすいとされています。
愛犬の健康状態や飼育環境に合わせてどのような補償が欲しいかを考えて、いくつかの保険会社を比較すると良いでしょう。
ペット保険に関するトラブルを防ぐポイント
ペット保険に加入する際の注意点を事前に知っておくことで、加入してから「思っていたのと違った……」という後悔やトラブルを防ぐことができます。
ペット保険に関するトラブルを防ぐポイントは4つあります。どれも大切なポイントなので参考にしてくださいね。
病気になってしまったり、年齢を重ねる前に加入しておく
ペットが高齢になって病気になり、高額な治療費がかかるようになってからペット保険に加入をしようとしても、ペット保険に加入するより先に治療を行っている病気は補償の対象外になる場合があります。
またペットが高齢になってからペット保険に加入しようと考えている方も要注意です。
ペット保険会社によっては新規加入ができる年齢制限が決められていたり、高齢になってから入会すると若い頃から継続して入会しているペットに比べて、保険料が高額になることもありますよ。
去勢・避妊手術やワクチン接種は補償対象外の可能性があるので注意
去勢・避妊手術は、ペットの健康や他のペットと関わる上でのマナーとして強く推奨されていますが、日帰りでも3万~5万円と意外に費用がかかります。
ペット保険で費用を補いたいと感じるかもしれませんが、去勢・避妊手術や狂犬病の予防接種、混合ワクチン接種などは病気を予防する為の治療行為なので補償の対象外になることが多いことを覚えておきましょう。
重要事項説明書・約款をよく読んでから契約する
ペット保険は一度加入すると生涯付き合い続けることもある大切なものです。
月々にかかるお金は少額でも、年間や生涯支払う金額の合計を考えると決して安いものではありません。
ペット保険を契約する際は、年齢による保険料の上昇率や補償内容をしっかりと確認し、入会して生涯後悔しない内容であるか、ペットが高齢になった時や実際に病気をして高額な支払いをすることになった時のことまでを考えて契約するようにしましょう。
加入時審査の告知内容は正しく申告する
加入時の審査の告知内容は正しく申告しましょう。
告知内容はプロによって申告内容と事実に違いがないか細かく調べられ、かかりつけの動物病院に確認がいくこともあるので、嘘をつくことは難しいです。
例えば保険加入前に実は診断されていた病気を、加入してから病気になったものとして事実と異なる申告を出し、その虚偽申告がバレた場合は保険が下りないのはもちろんのこと、解約や悪質な申告だと判断されると詐欺罪として通報されることもあります。
保険の公平性を守る為にも、加入時審査の告知内容は正直に申告するようにしてくださいね。
ペット保険に加入する前にチェックすべきポイント
ペット保険に加入する前にチェックすべきポイントは、大きく3点あります。
- 補償内容・補償割合
- 補償開始までの待機期間
- 保険金の受取方法や支給時期
これらを確認せずに適当なペット保険に加入してしまうと、中々支払いがされない・保険金が下りないなど、想定外のことになりかねません。
1つずつ確認していきましょう。
補償内容・補償割合
ペット保険に加入する前にチェックすべきポイントの1つめは「補償内容・補償割合」です。
診察・手術・入院まで幅広くカバーしてくれるプランだと、もしもの手術の時にも安心です。
プランによっては免責金額といって補償される最低金額が決まっていたり、1日の限度額が決っているプランもあるので事前に確認するようにしましょう。
補償開始までの待機期間
保険加入申請をしてから実際に補償が開始される待機時間を調べておくことも大切です。
ペット保険によっては加入申請をしてから実際に補償が開始されるまでの待機時間を設けている保険もあり、待機期間中は保険金が下りません。
待機期間を設けていないペット保険もあるので、自分の検討しているペット保険に待機時間はあるのか調べておきましょう
保険金の受取方法や支給時期
ペット保険で気になるのは保険金をいつ・どのように受け取れるかですよね。
多くのペット保険が、動物病院で飼い主が一度全額を支払った後に、ペット保険会社へ書類を郵送・審査され、その後保険金が支払われるといった方法を取っています。
この他に便利な方法として、一部のペット保険会社と動物病院が提携し、ペット保険の会員証を見せることで、動物病院のレジで自動で保険金の審査がされて、飼い主は差額の自己負担金だけを動物病院に支払うことができる方法も近年普及しています。
普段通っている動物病院がペット保険利用可かどうかも確認しておくと良いですね。
おすすめのペット保険5選
「ペット保険選びで後悔しないためにどんな保険会社を選べばいいのかな?」
「ペット保険会社が多すぎて選べない」
そんなペット保険会社選びに困っている方におすすめのペット保険5選を紹介します。
上記で紹介したポイントを踏まえて説明するので参考にしてください。
フリーペットほけん
- 月額費用:1,590円(税込)
- 保証割合:50%
試算条件:トイ・プードル/0歳
「フリーペット保険」には「50%補償プラン」と「70%補償プラン」があります。
小型犬・猫の場合、年齢による保険料の上昇は2回(中型犬・大型犬は3回)と保険料が上がり続けないシンプルな料金設定です。
申し込みをしてから最短21日後から補償が開始開始され、保険料の支払いは、請求をしてから原則30日以内におこなっています。
免責金額が無いため、小額からでも請求ができます。
SBIいきいき少短のペット保険
- 月額費用:585円(税込)(web割引10%OFF価格)
- 保証割合:50%
試算条件:トイ・プードル/0歳
「SBIいきき少短のペット保険」には免責金額のある「プラン70ライト」「プラン50ライト」と免責金額のない「プラン70スタンダード」「プラン50スタンダード」があります。
補償開始は最短約2週間(毎月15日が申し込み締め切り日。翌日の1日から補償開始)です。
保険料の支払いは原則30日以内に実施され、1日あたりの保険金支払金額の限度額がないため年間の限度額内であればどんなに高額な治療費になっても補償を受けることができます。
また獣医師による「24時間無料ペット健康相談」サービスがあるので、ケガや病気以外のしつけの相談などもすることができます。
うちの子
- 月額費用:2,480円(税込)
- 保証割合:50%
試算条件:トイ・プードル/0歳
アイペット損保の「うちの子」は通院・入院・手術の補償に対応しています。
上記の50%プランの他に70%プランがあります。
申し込みから補償開始は最短1ヶ月で、補償金の支払いは1か月程かかります。1日あたりの上限はありますが、最低支払治療費がないので少額から請求が可能です。
アイペット対応動物病院では窓口清算をすることができるので、保険による補償分を除いた自己負担の診療費のみで支払うことができます。
うちの子ライト
- 月額費用:1,140円(税込)
- 保証割合:90%
試算条件:トイ・プードル/0歳
アイペット損保の「うちの子ライト」は手術・手術を含む連続した入院に対応した手術に特化した保険です。
1回あたり50万円まで、年間2回まで補償してくれます。
申し込みから補償開始は最短1ヶ月で、補償金の支払いは1か月程度かかります。
手術費用を最大90%も補償してくれるので、月々の費用を抑えつつ万が一の手術に備えて準備をしたい方におすすめです。
スーパーペット保険
- 月額費用:1,360円
- 保証割合:50%
試算条件:トイ・プードル/0歳
「スーパーペット保険」は手術・入院・通院の費用が50%補償される「プラン50」と70%補償される「プラン70」があります。
1日あたりの限度額や支払回数の制限がないので頻繁に通院しているワンちゃんでも、来院回数を気にせず通うことができます。
また高くなりがちな夜間・休日の救急診療費も補償されるので、緊急時も安心して病院に行くことができますね。
10歳以上からは保険料が変動せず、前年度の請求実績による保険料の割増もないので、一生涯利用し続けることができるペット保険だといえます。
ペットのおすすめ保険まとめ
ペットブームにともないペット保険会社も増加し、自分に合ったペット保険を選ぶことが難しく感じるかもしれません。
保険会社によって月額や補償内容、免責金額や1日の上限金額、補償回数なども異なるので、自分がどんな内容を重要視したいのか考えて比較検討してください。
今回紹介したポイントやおすすめのペット保険を参考にして、大切なワンちゃんがいつまでも健康で長生きできるように、ぴったりのペット保険を見つけてくださいね。