ドッグフードには賞味期限があるの?フードタイプごとの賞味期限や、適切な保存方法も解説

ドッグフード賞味期限

ドッグフードを購入する際に賞味期限を確認していますか?よくみると商品やメーカーによって賞味期限はバラバラで、どのように設定されているのか不思議ですね。

また、開封したあとのドッグフードの正しい保存方法が気になる方も多いのではないでしょうか。いままで正しいと思っていたドッグフードの保存方法が実はNGだったなんてこともあります。

本記事では、さまざまなタイプのドッグフードの賞味期限と、開封した後に正しく保存する方法を調査しましたので参考にしていただき、愛犬のためにも適切にドッグフードを保存しましょう。

ドッグフードに賞味期限はある?

ドッグフードに賞味期限はある?

人間の食べる食品には「賞味期限(品質が保たれる期限)」と「消費期限(安全に食べられる期限)」があります。

もちろんドッグフードにも賞味期限はありますが、実はドッグフードには「消費期限」は決められていません。なぜなら、水分量が10%以下のドライフードや密封容器で販売されているウェットフードは傷みにくく長期保存が可能だからです。

しかし、いくらドッグフードが傷みにくいといっても時間とともに劣化して味や風味が落ちてきますし、場合によってはカビや腐敗が起こる可能性もあります。ドッグフードには美味しさや品質が保証できる「賞味期限」が製造元によって決められています。

ドライタイプのドッグフードの賞味期限

ドライタイプのドッグフードの賞味期限

一般的に「カリカリ」と呼ばれるドライフードは、乾燥しているので日持ちがするように思えます。うっかり賞味期限を確認することを忘れがちなので注意しましょう。

ドライフードの賞味期限は袋を開封していない状態の期限です。プレミアムドッグフードを含む一般的なドライフードの多くは、製造日から1年~1年半の賞味期限が決められています

原材料や製法にこだわったドライフードの中には製造日から3カ月という短い賞味期限を設定している場合もあります。反対に賞味期限が長すぎるドライフードは要注意です。賞味期限が長く設定されているドッグフードの場合、多くの保存料や防腐剤が使われている可能性があり、食品の安全性からいっておすすめはできません。

ドライタイプのドッグフードを開封後に食べ切る目安

パッケージに記載されている賞味期限はあくまで未開封の場合です。一度開封したら賞味期限に関係なく、おおよそ1カ月以内に食べきれるようにしましょう。

しかし開封から1カ月経過したからといって、すぐにフードが傷むわけではありません。保存方法を工夫することによって鮮度を落とさずに日持ちさせることもできますので、1カ月以内というのは目安と考えておいてください。

ドライフードを購入する際は愛犬が1カ月程度で食べきれる量のサイズを選ぶといいですね。

【保存方法】開封後のドライタイプのドッグフード

開封後のドライフードを保存するときは袋の開け口をしっかり閉めて、なるべく空気を抜くようにしてください。袋にジッパーやチャックの付いているタイプのドッグフードは空気を抜きやすく、きつく閉めることができるのでおすすめです。

直射日光のあたらない涼しい場所が保管場所に最適です。直射日光があたると袋の内部に熱がこもり、ドライフードの劣化を早め、腐敗の原因になります。

ドライフードは水分を吸収しやすいので湿度の高い場所ではカビが発生しやすくなります。必ず気温や湿度の変化が少なく風通しのよい場所で保管するようにしましょう。

半生タイプのドッグフードの賞味期限

半生タイプのドッグフードの賞味期限

ドライフードとウェットフードの中間にあたるのが半生タイプのドッグフードです。セミモイストフードまたはソフトドライフードとも呼ばれます。

半生タイプのドッグフードの賞味期限は、未開封で約2年です。鮮度が落ちやすい半生タイプは最初から小分けでパウチ加工の包装をされていることが多いので、未開封に限りドライフードよりも賞味期限が長くなっています

半生タイプのドッグフードを開封後に食べ切る目安

水分量が10%以下のドライフードに比べ水分量は25~35%ほどあるので、開封後はカビが生えやすく鮮度が落ちるのも早いです。また空気に触れることで乾燥し、硬くなるので風味も落ちていきます。

開封後は密閉容器などに移し、1~2週間で食べきるようにしましょう。半生タイプのフードは湿度や温度などに影響を受けやすいので、できれば小分けに個包装されたフードを選び、当日中に使い切れるようにするのがおすすめです。

【保存方法】開封後の半生タイプのドッグフード

開封後の半生タイプのドッグフードの保存は、なるべく空気に触れさせないことがポイントです。大きめの袋に入っている場合は密閉容器に移すか、保存用の袋に1食分ずつ小分けにするとよいでしょう。

小分けにする時は、なるべく中の空気を抜きます。おすすめしたいのは真空ポンプを使って袋を密閉する方法です。専用の保存袋と真空ポンプも通販などで購入でき、100円均一のお店でも手軽に購入できるものもあります。
保存場所は開封前も開封後も、直射日光の当たらない涼しい場所を選ぶようにしましょう。

ウェットタイプのドッグフードの賞味期限

ウェットタイプのドッグフードの賞味期限

ウェットタイプのドッグフードの水分量は60%以上で、嗜好性が高く風味がよいのが特徴です。やわらかく食べやすいのでシニアのワンちゃんにおすすめのタイプのドッグフードです。

賞味期限は未開封に限り缶詰なら約3年、レトルトパウチだと約2年です。ドライフードや半生タイプにくらべて賞味期限が長い理由は、缶詰やレトルトパウチは開封するまで空気に触れることがないからです。その日持ちの良さから災害用の保存食としてもおすすめです

ウェットタイプのドッグフードを開封後に食べ切る目安

未開封だと日持ちのするウェットフードですが、一度開封すると長くはもちません。もともとすぐに食べきることを想定して作られていて水分量も多いのでカビが発生しやすく劣化も早いです。

開封後に食べきる目安は冷蔵庫で保存して2~3日です。夏場はとくに傷みやすいので当日中か2日以内に食べきることをおすすめします。

また、お皿に残った食べ残しは雑菌が繁殖しやすいのでワンちゃんが食べ残した分は保存せず廃棄するようにしましょう。

【保存方法】開封後のウェットタイプのドッグフード

ウェットフードが開封後に余ってしまったら、缶やパウチから取り出して密閉容器か保存用袋に移し替えましょう。なるべく空気が入らない状態にして、そのまま冷蔵庫に保存してから2~3日のうちに使い切るようにしてください

どうしても使い切れない場合は、同じく保存袋に密閉して冷凍保存しておく方法があります。冷凍することで2週間ほど保存期間を伸ばすことができます

ウェットフードは冷凍すると風味が落ちやすいので、なるべく早く使いきりましょう。解凍するときは使う前日に冷蔵庫にもどすか、自然解凍するのがおすすめです。

賞味期限の切れたドッグフードは食べさせても問題ない?

賞味期限の切れたドッグフードは食べさせても問題ない?

ドッグフードの賞味期限とは、未開封に限り製品の品質が保たれる期限です。なので賞味期限が多少切れているフードをうっかり与えてしまっても、未開封のものであればすぐに健康に悪影響があるわけではありません

しかし風味が落ちていたり、保管状態が適切でないと劣化がすすんでいる可能性があります。基本的に賞味期限の切れたフードを与えることはおすすめできません。とくに賞味期限から数ヶ月経過している場合は、与えることはせず廃棄しましょう。

賞味期限が気になる場合におすすめの工夫

賞味期限が気になる場合におすすめの工夫

適切に保管されたドッグフードは賞味期限内であれば問題ありませんが、開封後は少しずつ劣化していきます。開封したドッグフードがなかなか減らなかったり、1カ月以内で使い切ることがギリギリの場合はフードの劣化が気になりますよね。

保存方法を工夫することで、開封後でもなるべく新鮮な状態をキープすることが可能です。ドッグフードの劣化が気になるときに試してほしい保存方法をご紹介します。

ジッパー付きの袋に小分けして保管する

ジッパー付きの袋に小分けして保管する

ドッグフードの劣化は空気に触れることによる酸化が主な原因です。大きな袋のままだと開け閉めするたびにフードが空気にさらされ、湿気や雑菌が混ざってしまうこともあります。

購入したら2〜3日で使いきれる分量を小分けにして、ジッパー付きの小袋で保管するとよいでしょう。これならフードを全部使い切る直前まで、鮮度が落ちにくくなります。

ポイントは保存用のフリーザーバッグのような密閉できるタイプの袋を使用して、小分けにするときはなるべく空気を抜くようにしっかり密閉することです。

真空容器で保管する

真空容器とは食べ物を湿気や酸化から防ぐことのできる保存容器で、ショッピングセンターやネット通販でも購入可能です。ドッグフードを空気にさらすことがなく、鮮度を保ち劣化を防ぎます

容器の中にフードを入れ、専用のポンプを使って中の空気を抜いて密封します。密封した後は蓋のゆるみがないかを確認しましょう。しっかり密封されてされていないと空気が入り込み、真空容器の効果がなくなってしまいます。

数日で食べきれる分量を真空容器に分けておくと、いつでも新鮮な状態のフードを与えることができます。

脱酸素剤や乾燥剤を使用する

脱酸素剤や乾燥剤は食品の鮮度を保つために使われ、100円ショップなどでも手に入れることができます。ドッグフードの中の酸素と水分を取り除くことにより、フードの鮮度を保ち、劣化を防ぐ仕組みです。

ドッグフードを保存容器に移したり、小分けにする場合は脱酸素材や乾燥剤を一緒に入れておくとよいでしょう。なるべく空気を抜いた状態で使用をすると効果が大きいです。

脱酸素剤や乾燥剤は小さな袋に入っているので、フードの中に混ざり込んでしまうことがあります。うっかり愛犬が口にしないように、必ずフードをあげる時は最初に取り出して確認してください。

賞味期限内に食べ切れる量のドッグフードを購入する

容量の多いサイズがお得な価格で売られていたり、まとめ買い割引の表示をみるとつい購入したくなりますね。でも食べ切るまでに時間がありすぎると、その分残ったフードは少しずつ劣化していきます

ドッグフードを愛犬の食べ切れる量で1袋ずつ購入すれば賞味期限を気にすることなく、いつも鮮度のいいフードを与えることが可能です

ドッグフードのパッケージには年齢や体重別に1日あたりの給餌量の記載があるので、愛犬が1カ月で食べきれるフードの量を確認してみてください。

冷蔵庫で保管する場合は注意が必要

冷蔵庫で保管する場合は注意が必要

冷蔵庫ならドッグフードの保管も安全なのでは?と思うかもしれませんが、実はドライフードは冷蔵庫での保管はNGです

ドライフードは冷蔵庫から出し入れするときに粒に結露がつきやすく、結露から水分を吸収したフードにカビが発生したり腐敗することがあるからです。
ドライフードを冷蔵庫で保管すると短期間で傷んでしまうこともあるので注意してください。

開封したウェットフードや半生タイプのフードは2〜3日の間で食べ切ることができれば冷蔵庫での保存はOKです。しっかり蓋のできる容器に移してなるべく早く消費するようにしてください。

ドッグフードの賞味期限まとめ

さまざまなタイプのドッグフードの賞味期限についてご紹介しました。ドッグフードはタイプによって賞味期限や保存方法が違いますが、基本的に人間が口にする食品と同じように考えてあげるといいと思います

賞味期限を守ることも適切な保存方法で保管することもとても大切ですね。愛犬にはいつでも新鮮で安全なフードを与えたいと思うのは飼い主さん全員の思いです。今一度、愛犬のフードの賞味期限と保管方法を確認してみましょう。

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