犬がどうして飼い主の顔をなめるのか、皆さんは知っていますか。
なめるという行為にはさまざまな感情や意図が反映されており、愛情表現や食べ物への反応、信頼の証明、注意を引きたいという願い、そして本能的な動きなどの理由が考えられます。
以下では、犬が顔をなめる5つの背景について詳しく解説しています。その行動背景を探り、それを通じてより良い関係の構築を目指しましょう。
- 犬が顔をなめる理由
- 犬が顔をなめる行動を続ける原因
- 顔をなめる行動をやめさせる方法
- 犬がなめる行動に関する疑問とその解決方法
目次 -INDEX-
犬が飼い主の顔を舐める理由
犬が飼い主の顔をなめるのは、以下のような心理的な要因があると考えられています。
- 飼い主への愛情表現
- 口の周りは食べ物の匂いがするから
- 信頼の証
- かまってほしいから
- 本能的に口をなめる
単純な愛情表珀や深い信頼の証、本能的な行動など多岐に渡ります。ワンちゃんとの関係をより深めるためにも、気持ちを理解し、共感してあげましょう。
飼い主への愛情表現
犬が飼い主の顔をなめる行為は、愛情表現をしているからです。
特に、遊んだ後や食後は「大好きだよ」または「信頼しているよ」という強いメッセージだと考えられます。
この行為は、強い絆と深い愛情の表れです。ワンちゃんは自分の感情を言葉では表現できないため、このような行動で伝えてきます。
そのときはぜひ積極的に一緒に遊んで、共に楽しい時間を過ごしましょう。
口の周りは食べ物の匂いがするから
犬が飼い主の顔をなめるのには、口の周りの食べ物の匂いも関係しています。
食後やおやつを食べた後は食べ物の匂いが残っており、好奇心旺盛なワンちゃんは「あなたが何を食べたのか」に興味を持っている証拠でもあります。
また、飼い主から食べ物をもらえるのでは、と期待しているサインでもあります。
不必要に食べ物を与えすぎないように注意しましょう。
信頼の証
犬が飼い主の顔をなめる行為は、単なる愛情表現にとどまりません。
実は、これは野生時代の習慣の名残で、群れや家族への深い信頼と絆を示す行動です。ワンちゃんがこのように振る舞うとき、それは飼い主との強いつながりを感じているからです。
しかし、不安やストレスを感じているときにも同じ行動を取ることがあります。もし、普段と違う状況で顔をなめてくる場合は、不安にさせていないか、周囲の環境や自身の行動を見直してみることが重要です。
かまってほしいから
犬が飼い主の顔をなめる行動は「もっと構って」「遊びたいよ」というサインでもあります。
もっと自分に注目を集めたいときに見られ、この習慣は子犬の頃から始まり、飼い主との密接な関係を構築する手段の1つです。
しかし、この行動が過剰になると後々が大変です。
飼い主が顔をなめられることに反応するたび「この行動で注意を引ける」と学習してしまうため、バランスを考えたしつけで適切な関係の構築が必要です。
本能的に口を舐める
犬が口をなめる行動は、生まれた瞬間から始まる本能的なものです。母犬は子どもをなめて呼吸を刺激し、清潔に保つことで、この「なめる」を子に教えています。
この行為は幸福感を高め、ストレスを軽減する効果があるとされており、エンドルフィンの放出により、不安を感じた時に自身をなめることで落ち着きを得るワンちゃんもいます。
さらに、犬の社会では他の犬をなめることが服従のサインとなることもあります。
犬が飼い主を舐めることを続けてしまう原因
なぜ犬が飼い主の顔をなめる行動が続くのか、その背景には2つの原因があります。
以下では、飼い主の顔をなめてしまう原因を解説します。あなたと愛犬との絆を強め、誤解を避けるための重要なヒントを見つけましょう。
顔を舐められて喜んだり、褒めたりする
犬に顔をなめられると、大抵の飼い主は喜びや肯定的な反応をします。このような反応を受けると、ワンちゃんは自分の行動が愛され承認されていると感じます。
つまり「飼い主にもっと喜んでほしい」から、より頻繁に繰り返すようになってしまいます。
この行為は、ワンちゃんと飼い主のコミュニケーションと絆を強めますが、同時に、しつけにも重要な影響を与えていることを意識しましょう。
曖昧な態度を取る
飼い主の曖昧な態度も重要な原因です。例えば、ある1日は顔をなめる行動を許し、別の日には拒否すると、犬は何が正解なのか分からず混乱してしまいます。このような状況は、正しい行動が「何であるか」を判断できず、結果的には不安やストレスを引き起こす可能性があります。
問題を解決するためには、飼い主の一貫した指導と反応が不可欠です。明確なルールを設定し、常に一貫した反応を示すことで、安心して指示に従うことができるでしょう。
犬が飼い主を舐めるのをやめさせる方法
では、犬が顔をなめるのをやめさせる方法にはどのような方法があるのでしょうか。
以下では、その行動をやめさせるための3つの手順とアドバイスを紹介します。
正しい対応を学び、より良い関係を築くための重要な一歩を踏み出しましょう。
顔を舐められた時に注意する
犬が飼い主の顔をなめる行為は、度が過ぎると問題になることがあります。このようなときは「お座り」と同じように「だめ」という指示を教えてください。
ワンちゃんが顔をなめ始めたら、低い声で「だめ」と指示し、同時に顔をそらすか手でガードするなどの行動を取りましょう。なめるのを止めたら、その行動を確実に認識させるために、おやつや撫でることでしっかり褒めてあげてください。
この対応によって、なめる行動が飼い主にとって良くないことだと学習します。
静かに立ち上がり背を向ける
犬が顔をなめる際は、すぐに静かに立ち上がり、背中を向ける対応も効果的です。
反応を示さず、目を合わせず、コミュニケーションを遮断することで、注目や愛情をもらえないと理解し始めます。
この方法を継続することで、犬の行動に変化を促すことが期待できるでしょう。
無視する
犬が顔をなめる行動をした場合、一切の反応を示さずに無視することも効果的です。話しかけない、目を合わせない、触れないことで、自分の行動が注目や反応を得られないことを理解させ、学ばせます。
この方法は、一貫性を持って繰り返すことが重要です。根気よく習慣づけていきましょう。
犬が舐める行動に関する疑問を解決
犬がなめる行動をすることに関して、飼い主さんはどのような疑問を抱えているのでしょうか。
その疑問に答えるべく、よくある質問にQ&A形式で答えていきます。
【まとめ】
犬がしつこく顔をなめる行動にはさまざまな理由があり、飼い主への愛情表現や食べ物の匂い、注意を引きたいという願望などが背景にあることがわかりました。
また、この行動を続けてしまう原因に飼い主の反応が影響していることもあります。
この行動をやめさせるには、注意して対応する、背を向ける、無視するなど一貫した方法を取ることが大切です。
ワンちゃんとの健やかな共生のために、これらのポイントを日々の生活に取り入れてみてください。