ペットショップの売れ残りを引き取りたい!方法や注意点をくわしく解説!

ペットショップ 売れ残り 引き取りたい

ペットショップでは人気の子犬・子猫はすぐ売れますが、人気がない種や流行が過ぎてしまい売れ残った犬猫は値引きして販売しています。ペットを飼いたいけど値段が高くて手が出せないという人は、ペットショップで値引きされた犬猫を探すと安く購入できるのでおすすめです。

また、売れ残りを購入することは、犬猫の保護にもつながります。本記事では、ペットショップで売れ残った犬猫を引き取る方法と注意点について紹介しています。

本記事を読んでわかること
  • ペットショップで売れ残った犬や猫を引き取るには?
  • 売れ残ったい個体を引き取るメリットとデメリット
  • 売れ残った個体を引き取る際の注意点

ペットショップで売れ残った犬や猫を引き取るには?

ペットショップで売れ残った犬や猫を引き取るには?

本章では、ペットショップで売れ残った犬猫を引き取る方法について紹介します。ペットショップでは店頭販売のほか譲渡会を開催したり、里親募集をして飼い主になってくれる人を探しています。

ジモティなどの情報サイトでもペットショップからの里親募集がでているなど、さまざまな引き取り方法があります。

ペットショップで格安価格で購入する

ペットショップに行くと売れ残りを避けるため、格安価格で購入できる犬猫がいます。ペットショップで安く販売されるのは、健康な子でも毛色や顔立ち・体型など外見的な評価があまり高くない子が多いでしょう。ただ、まれに健康リスクを抱えた子が、販売されているケースがあります。

一般的には生後3か月を過ぎると値が下がり始め、5か月頃になると半額近くまで価格が下がるケースもあります。他の引き取り方法に比べると、引き取りの条件が優しく敷居が低いので初心者の方も購入しやすいでしょう。

ペットショップが開催する譲渡会や里親募集で引き取る

ペットショップは店頭販売だけでなく、譲渡会を開催したり、里親募集をしています。里親として迎えたい人は、ペットショップ主催のイベントに参加して引き取るとよいでしょう。

たとえば、全国200店舗以上の業界でも最大級のペットショップCOO&ROKUの里親募集では、累計7,191頭の犬猫が譲渡されています。里親を希望する人には、譲渡負担金0円・複数同時引き取りも可能で譲渡されますが、年齢によっては保証人や保護者同意が必要なケースや飼育環境によっては譲渡できないこともあります。

ジモティの「売れ残り」里親募集を利用する

ペットショップで売れ残った犬や猫は、ジモティを利用して引き取る方法もあります。ジモティは、会員登録料がかからず無料利用できる地域密着型の情報サイトです。

ジモティは不要になった家具や家庭用品を譲ったりできることで知られていますが、犬猫の殺処分・虐待ゼロに貢献するために里親募集もしています。サイト内には里親ルールがあり、生体売買は禁止しているので、医療費負担など一部有償の場合を除き生体費用はかかりません。

また、ジモティーでは、譲渡・引き取り回数は1回までと制限があります。

ボランティア団体の譲渡会や里親募集を利用する

犬猫を保護するボランティア団体の中には、ペットショップと提携し売れ残った犬猫の里親募集をしている団体があります。ボランティア団体から里親として犬猫を受け入れれば、費用も抑えてペットを迎えられます。

ただし、ボランティア団体は、動物愛護の視点から里親の条件はショップに比べて厳しめです。単身者や学生・未婚カップル・60歳以上の人は、里親不可としている団体もあります。事情があって団体に引き取られるケースもあるため、飼育経験がない人には飼うことが難しい子もいます。

ペットショップの売れ残りを引き取るメリット

ペットショップの売れ残りを引き取るメリット

本章では、ペットショップから売れ残った犬猫を引き取るメリットについて紹介します。売れ残った犬猫は、格安で購入できるほかにも自分のほしいサイズの犬猫に出会えるなどのメリットがあります。

また、血統書や遺伝子検査・ワクチン接種実施など安心して引き取りできることも、ペットショップから購入するメリットといえます。

ペットショップの売れ残りを引き取るメリット
  • 格安で購入できる
  • 自分に合ったサイズの個体を飼育できる
  • ペットショップで購入するため血統書がついている
  • 遺伝子検査やワクチン接種済み

格安で購入できる

ペットショップでは犬が4%、猫が7.1%売れ残っているというデータがあります。数でいうと、年間推定で2万8千匹もの犬が売れ残っている計算です。

犬猫は生後56日でお店に出されますが、生後2か月前後の子犬は人気があるため高い値がつけられています。ペットショップにいる犬の値段は生後2か月がピークで、生後3か月を過ぎた頃から値段が下がり始めます。

月齢が高くなるほど売れないので、ペットショップは売れ残らないように半額セールなど実施して呼びかけているのが現状です。売れ残りを引き取れば、格安で購入できるでしょう。

自分に合ったサイズの個体を飼育できる

ペットショップで購入すると、自分の部屋や環境などに適したサイズの子を自分の目で見て選べます。今まで面倒をみてきたショップの店員さんから、お目当てのペットの好みやくせなどお世話するときのコツを直接教えてもらえるので安心感もありますね。

ペットを飼う際には、「住居はペットを飼える状況か」「寿命まで飼育できるか」など終生飼育していく覚悟が必要です。店員さんのアドバイスを聞きながら、自分に合ったサイズの子をじっくり選べるのは、ペットショップで引き取るメリットです。

ペットショップで購入するため血統書がついてくる

ペットショップで購入すると、血統書がついてきます。血統書は正式には血統証明書といわれ、私たち人間でいう戸籍にあたる書類です。

日本では血統書発行団体が血統書を発行し、祖先から両親まで受け継がれてきている純血種であることを証明しています。血統書は健康状態や犬の優秀さを証明するものではありませんが、資質を図れるので繁殖計画を立てるようなときにも重要な資料となっています。

引き取る際にも犬猫の性格傾向など予想できるので、安心して引き取りできますね。

遺伝子検査やワクチン接種済み

ペットショップにいる犬は、遺伝子検査や任意ワクチン接種済の場合がほとんどです。購入の際には医療受診履歴一覧やワクチン証明書を渡してもらえるので、飼育し始めてから気をつけることなど犬猫の健康に配慮した受け入れ準備もすすめられます。

ペットショップで購入すると現在治療中の病気がある場合でも、経過や注意点を細かく確認できるので安心して購入できるメリットがあります。

ペットショップの売れ残りを引き取るデメリット

ペットショップの売れ残りを引き取るデメリット

ペットショップで売れ残りの犬猫を引き取るメリットは、安いだけでなく血統がわかっていることやワクチン接種など管理がされているので、安心して飼い始められることがあげられます。

しかし、売れ残りの子は仔犬猫と違い、成長に伴い性格が固まるためしつけがしにくいなどのデメリットもあります。本章では、ペットショップから犬を引き取った際のデメリットを紹介します。

ペットショップの売れ残りを引き取るデメリット
  • 社会性が養われていない可能性がある
  • トイレのしつけなどが大変
  • 健康上の問題を抱えている可能性がある

社会性が養われていない可能性がある

犬猫はペットショップにいる間は、ケージで過ごし他者との接触はあまりありません。たとえば、生後3~12週の子犬は、噛む・遊ぶ・吠えるなどの行動がでてきます。

生後12週くらいまでは好奇心は旺盛になりますが、人間や他の動物など見知らぬ対象にも警戒心を抱きにくいです。若年期になると、見知らぬものや環境に恐怖心が増すようになります。売れ残った犬はペットショップで若年期を迎える可能性があり、ショップの人との良好な接触機会が少ないと社会性が養われない犬に育つことが考えられます。

トイレのしつけなどが大変

生後6~12か月くらいの若年期になると犬の性格は固まってくるので、トイレや食事にも性格による違いがでてきます。くせになってしまった習慣はなおしにくいので、引き取ってからのしつけが大変になることがあります。

しかし、成犬は子犬に比べて落ち着いているので、環境を整えてあげればあまり手をかけずに犬と楽しく過ごすことも可能です。長年のくせや食事の好みは無理やりしつけなおそうとせず、個性として受け入れてあげることも大切ですね。

健康上の問題を抱えている可能性がある

ペットショップにいる犬猫は健康状態が万全の子もいれば、外傷や疾患をもっている子もいます。ペットショップでは経過観察中の症状や治療中の病気がある場合に、必要な医療処置を行っています。

引き取る際には元気でも、「現在治療中の症状はないか」「今後起こりそうな病気はないか」を確認しておきましょう。自宅に迎えてから愛犬の体調管理をするのは、ペットショップではなく飼い主さんです。

病気の症状がでたときも、最後まで面倒をみてあげられるのかよく検討してから引き取るようにしましょう。

ペットショップの売れ残った個体を引き取る際の注意点

ペットショップの売れ残った個体を引き取る際の注意点

本章では、ペットショップで売れ残った犬猫を引き取る際の注意点を紹介します。ペットを自宅に迎えるということは、家族の一員として過ごしていくことなので飼い主さんは健康管理や食事管理もフォローすることになります。

かわいいからと衝動買いするのではなく、責任をもって飼えるかをよく考えて引き取るようにしましょう。

ペットショップでは無料で譲ってもらうことはできない

ペットショップでは、犬猫を無料で譲ってもらうことはできません。里親募集などでは譲渡負担金が0円の場合がありますが、一部医療費用やペット保険の加入など諸費用がかかります。

いくら安くても、費用はかかると覚えておきましょう。少しでも安く購入したい人は、半額セールなどさらに安くなる時期を狙ったり、ペットショップ店員さんに値引き交渉してみるとよいでしょう。

大切に飼育してくれるとわかれば、店員さんも交渉に応じてくれるかもしれませんよ。

遺伝子疾患や病気にり患していないかを確認する

購入前には、犬が遺伝子疾患や病気にかかっていないかを確認しておきましょう。たとえば、犬の遺伝子疾患は、股関節や肘関節の形成不全・心臓疾患・聴覚障害などがよく知られていますが、遺伝子検査で発症リスクを確認できます。

ペットショップやペットショップが開催している譲渡会でほしい犬猫を見つけたら、遺伝子検査を受けているのかを確認し、受けていれば詳細を教えてもらいましょう。病気の有無や現在治療中の症状はないかなどの健康リスクは、事前に抑えて対応できるように準備が大切です。

ワクチン接種費用の支払いの有無を確認する

ワクチン接種は、任意で受けられる混合ワクチンがあります。ペットショップでは、一部医療費としてワクチン接種費用を購入者が負担するというケースもあるので、支払いについては必ず確認しておきましょう。

とくにジモティや譲渡会での引き取りではワクチンの有無を確認しないまま話をすすめてしまうと、あとでトラブルになりかねません。どこまでの接種がすんでいて、費用の支払いは誰がするのかはっきりさせておくと安心ですね。

終生飼養が可能かを考える

動物愛護法には、終生飼育が明示されています。終生飼育とは、最後までペットの面倒をみるということです。

終生飼育は、飼い主が責任をもって飼える状態にあるのかが大切で、飼い主の環境要因や精神的体力的要因が含まれます。ペットを購入するときは、「住んでいる家で飼えるのか」「転勤などで引越しする際にペット可の家を探せるか」「一緒に住んでいる家族の合意はあるか」「経済的負担が考えられているか」など、ペットを迎え入れる条件を整えておきましょう。

もし、不慮の事故などで犬を飼えなくなったときの受け皿も考えておくと、いざというときに困りませんよ。

ペットショップの売れ残りは殺処分されるの?

ペットショップの売れ残りは殺処分されるの?

ペットショップで売れ残った犬猫は、どうなるのでしょうか。環境省の令和4~5年のデータによると日本での犬猫殺処分率は22.6%、返還・譲渡は76%ほどとなっています。

ペットショップで売れ残った犬猫は、仕入れ先であるブリーダーに返還する・ボランティア団体に引き取ってももらうなどしています。

保健所などの行政は業者からは引き取らない

平成25年の動物愛護法改正で、自治体は終生飼育に反する個体の引き取りは拒否できることになりました。そのため、ペットショップで売れ残った犬猫は、保健所・愛護センターに持ち込んでも引き取られなくなっています。

飼育されないペットの繁殖や虐待は近年問題となっており、ペットショップに展示される犬はマイクロチップの装着義務があります。引き取り手がなく殺処分される犬猫を減らすためにも、飼い主もルールを守り飼育していくことを求められています。

日本はいまだペット後進国

日本は、ペット後進国と呼ばれています。理由としては、日本ではペットを飼っていない世帯が72%というデータもあることから、飼育率が低いことと住環境の影響があることが指摘されています。

アメリカやドイツなどペット先進国では、ペットの店頭販売を禁止する・虐待に対して厳しい罰則を設けている国も多いです。保護犬を迎え入れる文化が定着していない日本では、法律の整備と飼い主の責任感を高め、ペットを最後まで飼える意識及び環境作りが急がれます。

ペットショップの売れ残りを引き取るときは慎重に!

ペットショップの売れ残りを引き取るときは慎重に!

本記事では、ペットショップで売れ残った犬猫を引き取る方法について紹介してきました。売れ残りの犬猫は値段も下がるので購入しやすく、直接見て選べるので自分が一緒に暮らしたいペットに出会えるチャンスがあります。

一方で、飼い主が最後までペットを飼い続けられる環境を整えておかないと、引き取り手をなくした犬猫が多くなる可能性もあります。住環境だけでなく、病気のリスクなど健康管理ができるかどうかも大事なポイントになるので、事前に確認し準備してから迎え入れてあげたいですね。

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