犬のシャンプーは、犬種や月齢によって適切な頻度や方法があることを知っていますか?じつは、過剰なシャンプーは皮膚に負担をかけるため、愛犬に合った頻度で行うことが重要です。
本記事では、犬種別、月齢別に最適なシャンプー頻度と方法を紹介し、ワンちゃんに最適なケアを提供できるようなサポート内容を紹介しましょう。
- ワンちゃんのシャンプー頻度がわかる。
- 犬種や年齢ごとのシャンプーの注意点を知ることができる。
- 季節ごとに気を付けたいシャンプーのポイントがわかる。
目次 -INDEX-
ワンちゃんの適切なシャンプーの頻度は月1回から2回

ワンちゃんのシャンプーの頻度は、基本的に月1から2回が推奨されています。
しかし、犬種や年齢によっては、シャンプーの頻度を調整することが必要です。子犬はまだ皮膚が敏感なので、シャンプーの頻度を減らし、必要に応じて部分的にシャンプーするのが理想的といえます。一方で成犬は運動量や季節に合わせて、月1回程度のシャンプーが適しています。
老犬は皮膚が乾燥しやすいため、シャンプー後に保湿を心掛け、頻度も控えめにすることが望ましいです。犬の年齢や健康状態に合わせて、シャンプー頻度を調整しましょう。
シャンプーのし過ぎが良くないわけ
- 皮脂が流出してしまう。
- 皮膚トラブルを引き起こす。
- 皮膚の抵抗力が低下する。
シャンプーのし過ぎは、犬の皮膚に負担をかけるため避けた方がいいでしょう。
シャンプーを頻繁に行うことで、皮膚を守るために必要な皮脂が流れ、乾燥やかゆみを引き起こす原因になります。また、シャンプーに含まれる化学成分が犬の敏感な皮膚に刺激を与え、炎症やアレルギー反応を引き起こすこともあります。
頻繁なシャンプーをする代わりに、「汚れが気になる部分だけを洗う」または「ぬるま湯で流す」ことで清潔を保つことをおすすめします。
【年齢別】ワンちゃんの適切なシャンプー頻度

ワンちゃんのシャンプー頻度は、年齢によって違っています。子犬、成犬、シニア犬では、皮膚や体力の状態も異なるため、適切なシャンプー方法と頻度を見極めることが大切です。
本章では、年齢別に最適なシャンプーの目安を紹介し、愛犬の健康を守るためのポイントをお伝えします。
子犬のシャンプーの頻度
子犬は、体がまだ弱いため、シャンプーの頻度には注意が必要です。まず生後3カ月までは、シャンプーを控えめにして、汚れた部分のみをぬるま湯で流す程度に留めましょう。
ワクチン接種後、体が水に慣れてきたら、月に1から2回のシャンプーが目安となり、シャンプーは短時間で済ませ、優しく洗ってあげることが大切です。子犬の段階ではまだ皮膚が敏感なため、子犬用や優しい成分のシャンプーを使用しましょう。
成犬のシャンプーの頻度
成犬は、月に1から2回のシャンプーが理想的です。短毛種の場合は汚れがたまりにくいため、少し間隔を空けても問題ありませんが、長毛種の場合や運動後に汚れや臭いが気になる時には、頻度を増やしてシャンプーする必要があります。
成犬の場合、シャンプーの際に皮脂が失われすぎないよう、優しくマッサージしながら洗うことがポイントです。さらに、シャンプー後はしっかり乾かし、皮膚の健康を保ちましょう。
シニア犬のシャンプーの頻度
シニア犬は体力が低下しており、シャンプーが負担となる場合があります。シニア犬の場合は、成犬より頻度を減らし、2カ月に1回のタイミングで行うのが適切です。
さらに体調や皮膚の状態によっては、シャンプーを控えることも考慮する必要があります。シニア犬の皮膚は薄くなっていることが多いため、シャンプー後はやさしく乾かし、体調に注意を払いながらケアを行いましょう。
また、シャンプーできないときは汚れが気になる部分だけを拭いたり、ぬるま湯で軽く洗ったりすることも有効です。
【犬種別】シャンプーの頻度は?

犬のシャンプー頻度は、犬種や毛質によって大きく異なります。長毛種、短毛種、ダブルコート、さらには短頭種など、それぞれの特徴に合わせて適切なシャンプーを行うことが大切です。
犬種にマッチしたシャンプーをすることで、ワンちゃんも快適な生活が送れます。本章では、犬種別にシャンプーの頻度や注意点を紹介していきましょう。
長毛種(マルチーズ・シーズーなど)
長毛種は毛が絡まりやすく、汚れも付きやすいため、シャンプーの頻度は月に2回程度が目安です。
毛玉ができやすい犬種という特徴のため、シャンプー後はドライヤーを使いながら毛をブラシで整え、乾燥後にコームで毛をとかして仕上げます。毛が長いため、乾燥後の毛玉や縮れに注意を行い、シャンプー後のケアも時間をかけて行うようにしましょう。
十分ケアすることで、美しい毛並みの維持や快適な生活が送れます。
短毛種(ミニチュアピンシャー・イタリアングレーハウンドなど)
短毛種は毛が短く皮膚が敏感なため、シャンプー選びが重要です。頻度は月1回程度が適切で、皮膚を守る成分が含まれた刺激の少ないシャンプーを選びましょう。
シャンプー後は、タオルで水分を拭き取った後、自然乾燥でも問題ありません。シャンプー後のケアには手間をかける必要がないものの、皮膚トラブルを防ぐために過剰に洗わないように注意してください。
頻度は月に1から2回ですが、必要以上に頻繁に洗うと皮膚のバリア機能が損なわれることもあるので、気を付けましょう。
ダブルコートの犬(柴犬など)
ダブルコートの犬はアンダーコート(下毛)が豊富なため、あらかじめシャンプー前にブラッシングが必須です。シャンプー前のケアにより、毛の根元まで泡が届きやすくなり、効果的に汚れを落とせるからです。
シャンプーの頻度は月1回程度が理想ですが、換毛期などの時期に入ったら頻度を増やすことも検討しましょう。洗浄後、しっかりとすすぎ残しのないように注意し、アンダーコートが抜けやすい時期は、ブラシを使って被毛の管理をしてくださいね。
短頭種(パグ・ブルドッグ・ボストンテリアなど)
短頭種は顔周りのしわに汚れが溜まりやすいため、顔のしわ部分の洗い方に注意し、シャンプー時にはスポンジやガーゼを使って優しく洗うと効果的です。
短頭種のワンちゃんは水を嫌がる子も多いので、顔を濡らさないよう注意しながら、体を洗う際にしっかりとすすぎを行います。顔のしわ部分は定期的に拭き取ることを忘れずに行い、手間をかけることで清潔さが保てます。
皮膚トラブルを起こしやすい犬
乾燥肌や脂漏症などの皮膚トラブルを起こしやすい犬は、シャンプーの種類や頻度に特別な配慮が必要です。たとえば、乾燥肌の場合は乾燥肌用のシャンプー、脂漏症の場合は脂漏症用のシャンプーを使うことがポイントになります。
一方、シャンプーをしても改善しない場合は、獣医師に相談してシャンプーの方法や頻度を見直しましょう。また、乾燥肌の犬は、シャンプー後に保湿剤を使って肌の健康を保つこともおすすめです。
【季節別】ワンちゃんをシャンプーするときの注意点

- 【夏】水気を残さないように注意する。
- 【冬】皮膚の乾燥に注意する。
- 【春・秋】しっかり泡立てて洗う。
夏は皮脂の分泌が増え、湿度が高いため皮膚トラブルが起こりやすい季節です。夏にシャンプーする場合皮膚炎や脂漏症に注意しながら、シャンプーは洗浄力がありつつ低刺激で保湿効果があるものを選びましょう。さらに、乾かす際は、被毛に湿気を残らないようしっかり乾かしてください。
冬は乾燥が大敵で、皮脂分泌が減り皮膚が乾燥しやすくなります。フケやかゆみを防ぐため、保湿成分入りのシャンプーを使い、ドライヤーは低温でゆっくり乾かすことが大切です。
室内でシャンプーを行い寒さにも配慮し、保湿対策として保湿スプレーを効果的に活用しましょう。
春と秋は換毛期で抜け毛が多く、毛玉ができやすいため、シャンプー前のブラッシングが重要です。シャンプーする際は毛根までしっかり泡立てて洗い、健康な皮膚を保ちましょう。
自分でシャンプーするときに注意すること

- 犬種ごと、年齢ごとに適切なケアをする。
- シャンプーのすすぎは念入りに。
- シャンプー後の乾燥は完全に行う。
自宅で犬をシャンプーする際は、犬種ごと、年齢ごとの特徴を理解し、適切なケアを行うことが大切です。
とくに被毛の長い犬やダブルコートの犬は、シャンプー前にしっかりブラッシングをして毛玉を防ぎましょう。絡まったまま洗うと毛玉が悪化し、皮膚が蒸れてトラブルを引き起こす可能性があります。シャンプーは低刺激タイプを選び、肌に優しい成分が使用されているかを確認してください。
また、泡立てたシャンプーでやさしく洗い、デリケートな顔回りや耳周辺は慎重に扱いましょう。すすぎ残しがあると皮膚炎やかゆみの原因になるため、念入りに洗い流すことがポイントです。
最後にシャンプー後は水分をしっかり拭き取り、ドライヤーで低温かつ適度な距離を保ちながら乾かします。湿気が残ると皮膚トラブルを引き起こすため、完全に乾かすように注意しましょう。
【まとめ】ワンちゃんのシャンプー頻度は愛犬に合わせて決めよう

シャンプーの頻度は犬の年齢、犬種、生活環境などにより異なります。一般的には月に1~2回が適切とされていますが、皮膚が敏感な犬やアレルギー体質の犬には頻度を減らすことも検討しましょう。
高齢犬やパピーは体力が少ないため、無理のない範囲でケアを行うことが大切です。飼い主さんが愛犬の体調や皮膚の状態を観察しながら、適切なタイミングでシャンプーを実施します。
本記事で紹介した頻度を守り、ワンちゃんにベストなシャンプーを行ってください。