コロンとした体格とゴージャスな毛並みが魅力のシーズーは、日本でもなじみのある人気犬種です。ふわふわの毛並みにたれ気味の大きな瞳、ちょこんとした鼻がとても可愛らしいですね。
大人しくて飼いやすいので、犬を初めて飼う初心者さんにもおすすめしたい犬種です。どんな性格をしていて、どんなことに気をつけたらいいでしょう。
これからシーズーを家族に迎え入れたいという方のために、シーズーの魅力や飼い方のコツ、気を付けたいことなどをお伝えします。
目次 -INDEX-
シーズーの基本情報
歴史
シーズーは中国原産の小型犬です。ルーツはチベット原産の「ラサアプソ」にあります。中国の宮廷に献上されたラサアプソが、中国原産の「ペキニーズ」と交配して誕生したのがシーズーです。
犬種名の由来は、中国で神獣とされていた、獅子の犬という意味の「獅子狗(シーズークゥ)」からきています。
シーズーは王宮では門外不出の神聖な犬として大切に飼われていました。19世紀後半に勃発した第二次アヘン戦争でイギリス軍により王宮が占領されます。その際、多くのシーズーが犠牲になり、一時は絶滅の危機にまでさらされます。
一部の犬好きのイギリス人により保護されたシーズーはヨーロッパへと渡ります。その後、戦争前に中国から英国の王侯貴族へ献上されていた個体と繁殖をかさね、数を増やしていきました。
大きさ(サイズ)
- オス
- 体重 4~7.2キロ
- 体高 20~28センチ
- メス
- 体重 4~7.2キロ
- 体高 20~28センチ
オス、メスとも大きな体格の差はみられません。オスの方が、ややがっしりした体つきになる傾向があります。シーズーは改良によって小型化された犬種ではないので、規格外の大きさになることは少ないようです。
小型犬のわりに筋肉質でがっしりとした体形をしているので、どこからが肥満なのか気付きにくいことがあります。1歳頃の成長がとまる時期に動物病院などで判断してもらいましょう。
寿命
シーズーの寿命は10~16歳で、小型犬の中でも長寿な傾向があります。無理な交配もされていないので、遺伝性疾患も少ないのが要因ともいわれます。個体差もありますが、20歳まで長生きする子もいます。
シーズーは6歳をすぎるとシニア期、11歳をすぎると高齢期に入ります。その子のライフステージに合わせて、食事や運動などをコントロールしましょう。肥満になるといろいろな病気や疾患の原因にもなるので注意します。
近年では飼い主さんの意識の高さや、ドッグフードの品質向上などで犬の平均寿命は上がってきています。適切な飼育環境で、元気なご長寿犬をめざしましょう。
シーズーの性格
遊び好きで外交的
小型犬ながら活発で走り回ったり、おもちゃで遊ぶことも大好きです。はつらつとしていて、自信のあるふるまいを見せます。
明るい性格で、人間に対してフレンドリーで甘え上手です。警戒心が強い一面もあるので、子犬のうちにたくさんの家族以外の人と会わせておくとよいでしょう。
人間が好きなので、信頼関係を結びやすい犬種です。子どもや高齢者がいる家庭にもおすすめできます。優しく愛情深いので、仲良くやっていけます。
独立心が強く安定している
独立心が強く、マイペースなところがあります。環境の変化にも動じることがない、安定した性格をしています。人懐こいですが、飼い主にべったりと依存することがないので、お留守番も上手にできます。
家のなかでは一人遊びをしたり、自由きままに過ごすことが多いようです。誰にも邪魔されない、その子だけのスペースを部屋の中につくってあげましょう。
マイペースでのんびりしているところもあるので、それが頑固だと思われることもあります。プライドが高く、納得がいかなければ飼い主の指示に従わないこともあります。
聡明で賢い
シーズーは頭がよく、しつけしやすい犬種です。一度覚えたことは忘れない聡明さがあります。そのため、一貫性のないしつけは混乱してしまいます。頭のいい犬種だからこそ、家族の中でしつけのルールを統一しておきましょう。
嫌な経験やこわい思いをすると、ずっと忘れずにいます。ブラッシングや爪切りや歯磨きなど、苦手にしないようにします。子犬のうちから、少しずつ慣れさせておくとよいです。
シーズーに必要な運動量
シーズーは小型犬ですが、運動好きでスタミナもあります。1日2回、それぞれ30分ほどのお散歩が理想です。もっと歩きたがる場合はその子に合わせて、時間や回数を増やしてあげてください。
室内でもよく遊ぶので、ボールやおもちゃを投げたり、ロープでのひっぱりっこ遊びなど、飼い主さんとコミュニケーションの取れる遊びがよいでしょう。
おもちゃの中におやつを入れて探させる、知育トイはストレス発散にもなるのでおすすめです。
シーズーの飼い方
ポイント1 甘やかさないように注意
とても甘え上手で可愛いので、ついつい甘やかしてしまうことがあるかもしれません。しかし、シーズーは頭がよく、自分の有利になる行動はすぐに覚えてしまいます。抱っこやオヤツをせがんで、吠えたり噛んだりすることで要求を通そうとします。
本来シーズーは吠え癖や攻撃性がほとんどなく、飼い主に従順な性格です。飼い主さんがしっかりリーダーシップをとって、犬のいいなりにならないようにしましょう。きちんとしつけられたシーズーは、最高の家庭犬になります。
ポイント2 被毛のお手入れは必須
シーズーの被毛はアンダーコートをもつ二重構造です。長く細いので絡まりやすく、毎日のブラッシングが必要になります。
足先まで毛を伸ばすフルコートを楽しみたい方は、特に念入りに手入れをして、美しい被毛を守ってあげましょう。
その際は大きな目を痛めないように目の周辺の毛はまとめて留めておくトップノットというスタイルにします。
シーズーは皮脂が多く、高温多湿の日本の気候では皮膚疾患をおこしやすいです。毎日のブラッシングで皮膚の状態をチェックするようにしましょう。
ポイント3 熱中症に注意
シーズーは鼻の短い短頭種です。ブルドッグやパグ同様に、気管が短く体温調節が苦手です。寒冷地出身の犬種なので、日本の夏はシーズーにとって過酷といえるでしょう。室内では、息が上がらない程度にエアコンで温度を調整してあげます。
人間が涼しく感じても、地面からの熱は意外に熱く、体高の低い犬にとってはつらいものです。必ず地面の温度をチェックし、真夏のお散歩は気温の低い早朝や夜に行くようにしましょう。
また熱中症の危険とともに、気圧の変化にも弱いため、飛行機に乗せることを断られることもあります。旅行などを考える時は、航空会社に問い合わせて確認しましょう。
シーズーのかかりやすい病気・疾患
気管虚脱
小型犬に多くみられる呼吸器の疾患です。肺から空気を押し出し気管が変形することで、呼吸がしにくくなります。症状は遊んでいたり興奮したときに、「ゲーゲー」「ゼーゼー」などの異常な呼吸音がすることです。
治療は咳止めや気管を広げる薬などが使われますが、重症の場合は外科手術をすることもあります。予防するには肥満にさせないようにすることが大切です。
お散歩では首を圧迫させないよう、ハーネスを使用するとよいでしょう。
皮膚疾患
シーズーの故郷である中国・チベット地区は、寒く乾燥した寒冷地です。寒さに耐えられるように豊かな被毛を持ち、乾燥から皮膚を守るために皮脂にはしっかり油分があります。そのため、高温多湿な日本の気候では蒸れやすく、皮膚疾患をおこしやすいです。
シーズーのかかりやすい皮膚疾患はカビが原因の「マラセチア皮膚炎」と、皮膚の油分が原因の「脂漏性皮膚炎」があります。体を痒がる、皮膚が赤い、体臭がいつもよりキツイと感じたら、動物病院を受診しましょう。
かゆみは犬にとって大変ストレスになります。かゆみの軽いうちに治療できる早期発見がとても大事です。治療は飲み薬や塗り薬、薬用シャンプーの使用になります。
緑内障
眼球の内部から外側へ、強い圧力がかかる病気です。眼球の全組織を圧迫するために、激しい痛みをともないます。失明する危険もあり、早期発見することが大事になります。
症状は、瞳孔が開いたり目の色が緑や赤に見えたり、角膜が白く濁ることです。眼圧が高まると眼球が外側に押し出されるので、目が大きく見えたりします。
痛みをともなうので、目の周辺を触られるのを嫌がることもあるでしょう。眩しそうに目を細めたり、目を掻くしぐさをしたりします。
投薬や注射で眼圧を下げる治療が一般的です。進行して失明してしまった場合は眼球摘出の外科手術を行う場合もあります。
シーズーにおすすめのドッグフード
【全年齢向け】シーズーにおすすめのドッグフード
シーズーは肥満になりやすい傾向があるため、質のよい肉や魚を使用した高たんぱく低カロリーなフードがおすすめです。
また、皮膚疾患の多い犬種なのでアレルギーになりやすい食材は避けたいところ。保存料、着色料、防腐剤を使用していない無添加のフードを選ぶとよいです。
皮膚と被毛を健康にする成分には、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸があります。これらの成分が含まれているフードがよいでしょう。
ここで、シーズーにおすすめのドッグフードをご紹介します。
モグワン
価格 | ¥4,356(税込)/1.8kg |
内容量 | 全年齢 |
主原料 | チキン |
原産国 | イギリス |
モグワンは新鮮なチキンとサーモンをふんだんに使用したプレミアムドッグフードです。免疫機能を高める動物性たんぱく質の割合は、50%以上あります。高たんぱく低カロリーなので、肥満になりやすいシーズーにはおすすめです。
皮膚疾患の多いシーズーに注目したいのは、魚油由来のオメガ3脂肪酸が含まれていることです。オメガ3脂肪酸は犬の体内では合成できない必須脂肪酸のひとつで、皮膚のアレルギー反応を改善させてくれる働きがあります。
犬が消化しにくい、とうもろこしや小麦はいっさい使用していないグレインフリーです。保存料、着色料などを使用していない完全無添加なので、安心して与えることができます。
興味のある方は、ぜひお試しください。
累計200万個販売した『モグワン』は限定ページ経由だと、定価から20%OFFの特別価格で購入可能です!公式サイトをチェックしてみてください!
【パピー・老犬向け】シーズーにおすすめのドッグフード
離乳食を食べている子犬や、歯や顎が弱った高齢犬にはドライフードはちょっと食べづらいですね。シーズーは口が小さく鼻もひくいので、ドライフードが苦手な子もいます。
また、偏食気味でなかなかフードも食べなくて困っている飼い主さんも少なくないです。
そんな時にはウェットフードを選ぶとよいでしょう。
シーズーに必要な栄養素が十分入っていて、もちろん無添加です。おすすめのドッグフードをご紹介します。
ブッチ
出典:https://www.butch-japan.jp/
価格 | ¥1,430(税込)(定期購入 ¥1,287(税込))/800g ¥2,860(税込)(定期購入 ¥2,574(税込))/2kg |
対応年齢 | 全年齢 |
主原料 | ビーフ、ラム、チキン |
原産国 | ニュージーランド |
高たんぱく低脂肪で、肉類の割合が最大92%のミートタイプのドッグフードです。本来肉食である犬の自然な食生活を考えて、よりストレスの少ない消化吸収をサポートしています。嗜好性もよく、食いつきも抜群なので、ドライフードを食べてくれない子にもおすすめです。
生肉に近い70%の水分量と、自然由来の栄養素にこだわっています。現代の犬は多少の雑食性も身につけているため、少量の野菜と海藻の栄養素もバランスよく配合しています。
皮膚と被毛を健康に保つオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸もバランスよく配合されています。皮膚疾患の多いシーズーには理想的なフードです。
人間の食材と同じヒューマングレードの食肉を使用しています。犬には消化しにくい植物性の食材はいっさい使用していません。人口添加物も不使用なので安心して与えられるフードです。
ゴミの出にくいフィルムタイプです。専用の蓋がついているので、与える分量だけカットして冷蔵庫で保存できます。空き缶がたまるようなことがないので、衛生的ですね。
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シーズーのしつけのポイント
- 社会性を学ばせる
- たくさん褒める
- しつけのルールに一貫性をもたせる
- 叱りすぎず、根気よくしつける
シーズーは人懐っこく社交性もありますが、警戒心が強い面もみられます。子犬の時期から人間社会のいろいろな刺激に慣れさせておくとよいです。
飼い主以外の人間と触れ合う機会を作ったり、車や自転車、チャイムや掃除機などの生活音にも慣れさせておきます。
学習能力が高いので、正しくトレーニングすればしつけは難しくありません。
叱るのは一瞬で、褒めるときはたくさん褒めてあげます。
いけない事はいけないと、ルールに一貫性を持たせましょう。家族の中で叱る人と叱らない人がいると、犬は混乱してなかなか覚えません。
うまくいかなくても、叱りすぎてはいけません。出来るところはたくさん褒めて根気よくしつけましょう。
シーズーを飼う前の準備
- 迎え入れる費用について
シーズーの子犬の相場は、15~30万円です。ペットショップかブリーダーかで値段は違ってきます。ショータイプとよばれる血統のいい子犬は30万円以上もする場合もあります。
オスよりメスの方が高い傾向がありますが、メスの方がおとなしく飼いやすいといわれているため人気があるからです。
その他クレートやケージ、食器、おもちゃ、トイレ、首輪、リード、ペットキャリーなどの飼育用品。ブラシやシャンプーなどのお手入れ用品などが必要になってきます。
- 飼い始めてからかかる費用について
お家に迎え入れて必要になるのが、畜犬登録(3000円前後)と狂犬病の予防接種(3500円前後)、混合ワクチン(5000~8000円前後)になります。毎年かかる医療費は、狂犬病予防注射と混合ワクチンに加え、フィラリア薬7カ月分とノミダニ予防薬です。
毎月のトリミング(5000~8000円)も必要です。カットをしないフルコートでも長く美しい被毛を保つためのお手入れはこまめにしましょう。
繁殖の予定がなければ、避妊手術(3~5万円)、去勢手術(2~3万円)も考えておきます。
その他、ドッグフードやペットシーツの消耗品、病気になった時の医療費のことを考えてペット保険への加入などを検討しましょう。
- どこから迎え入れるのか
シーズーをどこからお迎えするか、選択肢は3つあります。それぞれのメリット、デメリットがあります。よく考えて自分にあったところからお迎えするのがよいでしょう。
- ペットショップからのお迎え
- ブリーダーからのお迎え
- 里親を希望する
シーズーは人気犬種なので、取り扱っているペットショップはたくさんあります。ネットで探すこともできますので、気に入った子がいたら問い合わせてみましょう。飼育品などもお店で全部揃えられるというメリットもあります。
ブリーダーからお迎えする場合は、すこし根気がいりますが、じっくりとお気に入りの子を探したいという方には向いています。両親犬やきょうだい犬に対面させてもらえたり、ブリーダーから直接アドバイスを聞けたりします。
子犬から飼うのは大変と思う方は、里親になるという選択肢もあります。ぜひHPでチェックして保護団体の主催する譲渡会に足を運んでみましょう。よく説明を聞いてお気に入りの子が見つかったら、里親として申し込みをしてみましょう。
シーズーの飼い主の本音【飼いやすい?飼いにくい?】
飼いやすいという声
「大人しくてまったく手がかかりません」
「無駄吠えがなくて飼いやすいです」
「思ったより抜け毛が少なくて飼いやすい」
「頭がよくてしつけやすい」
「ムチムチした抱き心地が最高です」
シーズーはとても飼いやすく初心者向けの犬種です。大人しく頭がよくて自立心もあるので、あまり飼い主さんを困らせることがないようです。
そして意外なのは、ダブルコートの長毛種でありながら、比較的抜け毛が少ないところです。まったく抜けないわけではないので、毎日のブラッシングは欠かさないようにしましょう。
飼いにくいという声
「けっこう体臭がきついです」
「頑固でいうことをきかない」
「毛が汚れやすくてお手入れが大変」
「皮膚が弱くて病院代がかかる」
「警戒心が強くてよく吠える」
シーズーは皮脂が多い犬種なので、独特の体臭があるといわれます。同じ理由で毛が汚れやすく、他の犬種に比べシャンプーの頻度は多めです。皮膚疾患も多いことから、毎日の被毛のお手入れとケアにしっかり手をかけてあげられる人に向いている犬種です。
子犬の時期に社会性を学ばせることと、根気よくしつけることも大事ですね。
シーズーの可愛い癒し画像集
シーズーに関するQ&A
【Q1】シーズーのシャンプーの頻度はどれくらいですか?
2~3週間に1回くらいがよいでしょう。体臭が気になる時にはドライシャンプーを使うのもおすすめです。毎日のブラッシングの時に、軽く体を拭いてあげるだけでもかなり体臭は抑えられます。シャンプー成分の入ったウェットタオルなどを使うとかなり効果的です。
顔の周りの毛が多く鼻が低いので、食事の時に汚れやすいです。ニオイのもとになりやすいので、食事の後は念入りに顔周りを拭いてあげましょう。
【Q2】シーズーの涙ヤケが気になります。予防するにはどうしたらいいですか?
涙やけは治療できることもあります。まず動物病院を受診しましょう。お家でできる改善法は、気になった時にこまめに顔を拭いてあげるだけでも効果はあります。
シーズーの顔はとても汚れやすいので、トリミングの時に、目や口の周りの毛を短めにカットしてもらうことでお手入れしやすくなります。
また、いつも食べているフードやおやつを変えることで改善することもあります。涙やけに効果のあるフードもたくさんありますので、一度フードを見直してみるのも良いでしょう。
【Q3】6カ月のシーズーが、いびきをかきます。病気でしょうか?
シーズーやパグ、フレンチブルドッグなどの鼻ぺちゃ犬(短頭種)はもともと気管が短く、いびきをかきやすい犬種です。
寝ている時などにかなり大きないびきをかく子もいます。問題のないことが多いのですが、注意したいいびきもあります。
小さかったいびきが段々と大きくなってきたり、起きている時にもいびきのような音がすると気管虚脱や鼻腔狭窄(びくうきょうさく)といった病気も考えられますので、少しでも気になったら動物病院を受診しましょう。